絵本「NeNe Solー末っ子の太陽ー」の表紙ができるまで(海編)

絵本「NeNe Solー末っ子の太陽ー」の表紙は、装丁というか彫刻の様です。どのようにしてこんな表紙が出来て行ったのか、を書きます。
 
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(c)浅野順
  NeNe Solのお話を書いたアンバル・パストが、何年も前に博物館で遺跡から出土した石の彫刻を見ました。それは、この下の写真のような形でした。アンバルはこの形を見て「これは本だ」と感じたそうです。本を作る事が子供の時から大好きで、四六時中、本の事を考えているアンバルらしいです。それ以来“こんな顔が背表紙の本を作りたい”と、そのアイデアを何年も温めていたそうです。
そして、NeNe Solの企画が持ち上がった時、“このお話にはあの表紙だ!”とひらめいたそうです。
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始めは別なマヤ彫刻をモデルにしたのですが、そんなある日、上の写真が新聞に出ました。盗難にあっていた出土品が多数見つかったという新聞記事でした。新聞に乗っていた写真は奇しくもこの1枚。これを見て、アンバルは“NeNe Solがいた!!”と。確かに、この顔は少年のようであり、荒木のドローイングのネネの顔とも通じる感じがあります。そして、このたった1枚の写真を元に、表紙の原型制作が始まりました。

そして、何故か海へ…
アンバルとエウセビオ・オルテガという彫刻家のカップルと荒木の3人で、チアパス州のBoca del cieloという海岸に1週間滞在しました。
シーズンオフなので、ビーチには人より犬の方が多いくらい。
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朝食と昼食の時間になるとドン・ペドロの家に歩いて行って、エビや魚を料理して食べさせてもらう事と泳ぐ事、夜は海を眺めながらのおしゃべりと、お酒を呑むことくらいしかしない日々。
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Boca del cieloは海亀が産卵に来る海岸でした。海亀の卵は、産み落とされるとすぐに集められ、ふ化まで保護されます。ある晩運良く、海亀の産卵を見る事ができました…(涙)

ドン・ペドロの家の食堂は、ヤシの葉の屋根の小屋でした。
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ここで原型を作る台を作り始めました。
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ドン・ペドロに借りたメジャーが、凄まじくさびていて驚き…。
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アンバルはレニャテーロス工房の本はいつもこうして作ってきたと平然としていました。

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定規は本…。

そして、海からの帰り道には、NeNe Solのお話に出てくるセイバの巨木を何本も見る事ができました。
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つづく…

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by kamihanga | 2011-02-24 00:23